第89回 「世界結核デー

   3月24日は「世界結核デー」です。1882年3月24日にロベルト・コッホが結核菌の発見を学会発表した日を記念してWHO(世界保健機関)が制定しました。

   かつて日本で長く死因の第一位を占めていた結核ですが、医療や生活水準の向上により薬を飲めば完治する病気となり、多くの人がその怖さを忘れかけています。しかし、結核を過去の病気と思ったら大間違いです。平成20年の国内の結核罹患状況をみても、1日に68人の新しい患者が発生し、毎日6人が命を落とすという、重大な感染症となっています。
薬で菌をやっつけろ
   結核とは、「結核菌」によって主に肺に炎症
を起こす病気です。重症の結核患者の咳など
により結核菌が飛び散り、周囲の人がそれを
直接吸い込むことによって感染しますが、必ず
しも発病するわけではなく、通常は免疫力によ
り結核菌の増殖が抑えられています。免疫力
の低下などで結核菌の増殖を抑えられなくな
り結核を発病した場合でも、発症初期の患者、
重症であっても薬を飲み始めた患者から感染
する割合は低率です。


   結核は、初期には無症状のことが多く、進行してくると咳・痰・胸痛・呼吸困難などの呼吸器症状や発熱・食欲不振・発汗・倦怠感などの一般症状がでてきます。しかし、薬をきちんと飲むことで治すことができます。2週間以上咳が続くようなら、医療機関を受診してみましょう。結核の早期発見は自身の重症化を防ぐだけでなく、周囲への感染を防ぎます。結核を怖い病気と恐れるだけでなく、正しく理解することが、予防への第一歩につながります。